蕁麻の命名 -じんましん@完全ガイド-


蕁麻の命名



   恐るべしイラクサの防御術と言ったところでしょうか。加藤教授は、
   2002年にさく葉標本を観察していた時に奈良公園の個体の方が鹿など
   の草食動物の少ない他地域の個体よりも刺毛が多い事に気付いたそう
   です。その後加藤教授は、奈良公園と他地域で野外調査や栽培実験を
   行い、イラクサの葉面上の単位面積当たりの刺毛数には地域変異が
   見られる事、さらには、温室内で栽培しても同様の差が現れる事を
   確認しています。そして、実際県南部のイラクサと奈良公園のイラクサ
   を同時に鹿に与え、食べられやすいのはどちらかを調べるための実験
   をしたところ、県南部のイラクサは完食だったのにも関わらず、
   奈良公園のイラクサは60%以上も残ったそうです。”綺麗な花には刺が
   ある”ならぬ、”美味しい草には刺がある”と言ったところでしょうか。

   日本で”イラクサ”と言う名前が付けられたのも、刺毛に触れると痛くて
   たまらないところからで、”イタイタクサ”から”イライラクサ”になり、
   いつしか”イラクサ”になったと言われています。又、イラクサの学名
   である”urtica”にも”焼く”という語源があり、イラクサを触ると
   ヒスタミンの作用により焼けるような痛みを感じるところから付けられた
   ものだそうです。

   そして、このイラクサに触った時の炎症により、皮膚が赤くなり激しい痒み
   や発疹を生じたのがじんましんの始まりだと伝えられています。
   まさに蕁麻による湿疹”蕁麻疹”という訳ですね。

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